最近、傾聴力に磨きがかかったような気がしています。
コーチングのプロを目指している私には、傾聴力はどうしても必要な能力でしたので、この変化は嬉しい限りです。
これまでも、傾聴するうえでは
相手の話を自分の判断を保留して聴く
というのは意識していましたし、それは相手の内省を深める一定の効果を上げていました。
でも一方で、
- 冷たく感じる
- 話してものれんに腕押し感がある
というコメントももらっていたのです。
おそらく、「自分の判断を保留する」ことを意識するあまり、「自分の心を動かさない」ように聴いていたのだと思います。聴き手である私の心が動いていないというのは、話し手は不安です。
- 自分の言っていることは間違っているのか?
- この人は自分のことを分かろうとしてくれているのか?
そんな疑念が付きまといます。内省を深める妨げにもなるでしょう。
変化のきっかけはカール・ロジャーズでした。氏が提唱する傾聴の3要素の1つ「共感的理解」を知って、私の聴く姿勢が大きく変わったと感じています。
共感的理解は
相手の話を、相手の立場に立って、相手の気持ちに共感しながら理解しようとする。
引用元: こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト傾聴とは
などのように説明されます。詳しい説明は氏の著書や論文にありますが、「相手の立場に立って」「相手の気持ちに共感」するというのは、「相手のものの見方で世界を見て感じる」ことです。
また、相手の内省を深めるうえでは、聴き手の自分が共感的に理解した内容を「相手に伝える」ことが必要であると氏は言います。相手の気持ちに共感するだけでなく、共感していることを相手に伝えることが大事なのですね。そして、この「共感していることを相手に伝える」ことの実践が、「傾聴力に磨きがかかった」と感じた要因だと思います。
- 自分は間違っていない
- この人は自分のことを分かってくれる
そんな安心感を相手に与えられる聴き手になれるよう精進します。